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「門真のれんこんヒストリー」冊子制作者の酒井さんを訪問!!

門真蓮根の深い歴史が詰まった冊子「門真れんこんヒストリー」 制作者である酒井則行さんをお伺いしました!

2015/08/31

門真における産業を長年支えてきた地産地消の門真蓮根。
この門真蓮根の歴史を物語った冊子「門真のれんこんヒストリー」が今年の春に誕生しました。

このれんこんヒストリーという冊子には、門真蓮根の誕生までのルーツに時代ごとの消息、売れ行き、春日大社への灯籠寄進、そして現代の門真蓮根についてなど、さまざまな視点から見た
門真蓮根の歴史が凝縮されています。

今回はこの冊子の制作者である「縄文e.m.工房」の酒井則行さんにお話を伺ってきました!!
酒井さんは小学校教師時代に門真蓮根に興味を示され、以降門真蓮根の歴史を探求されるようになっていき、今回このれんこんヒストリーを発行されました。
門真を愛してやまない酒井さんの門真蓮根に対する情熱や研究熱心な姿をぜひご覧ください。
酒井則行(さかいのりゆき)さん

1946年富山県生まれ。
幼少期に父親の出先であった大阪(門真市小路)に転居。その後、門真の小中学校を卒業し、大学卒業後に門真市内で小学校教師となる。
教師になって間もなくして、門真の歴史について教える機会があり、その頃から門真蓮根について深く関心を持つようになり、それをきっかけに、門真蓮根に関する小さな研究を長年にわたり積み重ねてこられた。

退職された現在は、門真市元町にて縄文土器の工房「縄文e.m.工房」で土器をつくられる傍ら、引き続き門真蓮根をはじめとした歴史研究、さらに門真市内での地域活動などにも参加されている。

元々歴史が好きだった。門真の秘めたる歴史を子どもたちに伝えたかった!

Q.門真蓮根とはいつごろから関わられるようになりましたか?またそのきっかけは何ですか?
(酒井さん)小学校に勤め始めて、門真の歴史について教える機会があり、蓮根のことについて調べたりしていた。(写真も撮ったりしていた)
元々歴史が好きだったこともあり、長年小さな探求を重ねてきた。


Q.今回門真れんこんヒストリーを出されようとした背景は?
(酒井さん)とにかく門真に尽くしたかった。
門真の子どもたちに、門真蓮根を始め門真の歴史・伝統を伝え知らせたかったし、秘められた門真の蓮根の歴史や伝統を自慢したかった!
だからこそ、この冊子は門真の人たちに読んでいただきたい。
あとは、その昔、蓮根をきっかけに春日大社に灯籠を寄進していた寄進者の子孫を探したいと思っていた。その子孫を見つけるひとつのきっかけに、この冊子があればと思い制作した。
制作中は楽しくて仕方がなく、まるで宝探しをしているような感じだった!

市民だけでなく、メディアにも注目されるれんこんヒストリー

市内のイベントで出張販売も実施。<br>新聞などのメディア取材も多数受けられているそうです。
市内のイベントで出張販売も実施。
新聞などのメディア取材も多数受けられているそうです。
「門真れんこんヒストリー」は春の発行以降、酒井さんゆかりのある方々から、門真に関わる色んな方々に読んでいただいているそうです。大阪府内だけでなく、奈良や西宮の方も購入されたそうです。
また、新聞などのメディア取材も多数受けられ、掲載されています。

酒井さんはもっと門真の人々に門真蓮根のことを知っていただきたいとのことで、市内イベントにて冊子の出張販売の実施や、門真蓮根にまつわる民話の紙芝居の読み聞かせも計画されているそうです。
奈良・春日大社への灯籠の寄進
河内で穫れた蓮根は、かつて南都(現在の奈良県)に運ばれていました。それらの蓮根を扱っていたあるお店の方の世話により、河内の農民が「河州蓮屋中」として春日大社に石灯籠を寄進されました。
その灯籠は春日大社表参道の目立つところに建てられました。
この灯籠には、南都での商売に感謝したいという河内の農民の願いが込められているといい、基壇の石には寄進した人の名前や村が彫られています。

門真蓮根というブランドを守るため、蓮根農家がもう一度盛んになってほしい!

Q.これから門真蓮根はどうあるべきと思いますか?またどういった存在であってほしいですか?
(酒井さん)いまの蓮畑は少ない。あれだけしかない蓮畑を維持できるのか心配。実際、仕事がきついのもあって、後継者も少ない。
現状ブランド化はされているものの、これから先、このブランドを守ろうではないか!という動きが生まれていくほどの関係ができるのだろうか・・・。
だけど、もう一度盛んになってほしい。
春日大社の奉納行列のきっかけとなった地蓮(細い蓮根)をウリにするのも面白いかも知れないね!


Q.酒井さんの門真の好きなところ、門真の自慢を教えて下さい。
(酒井さん)好きなところは庶民的なところかな。誰とでも打ち解けられる。
現在、門真は多くのところから移り住んでこられている方も多い。そんな色とりどりの人たちが集い、地元・他府県問わず交流しあえる。
お互いが一つの地に集まり、色んな縁を結んでいる。そういうところかな!

門真れんこんヒストリー

頒布価格 100円

制作 縄文e.m.工房 酒井 則行

〒571-0057 大阪府門真市元町18-1
メール jyomon2@zeus.eonet.ne.jp
春日大社への灯籠寄進者の子孫を探しておられます!!

この冊子の制作者である酒井さんは、現在かつて河内で蓮根農家を営み、長い間奈良で商いをしておられた感謝の想いを込めて作られたという灯籠を「河州蓮屋中」として春日大社へ寄進された方々23名の子孫を探しておられます。

この冊子が発行された2015年は、その寄進からちょうど150年目という節目の年にあたります。
酒井さんは2015年12月6日(日)に実施される「河内蓮根奉納行列」へ、この節目を記念して、寄進された方々の子孫の皆さまを奉納行列にご招待したいと考えられています。

この冊子を読まれた方、また河内蓮根仲間の灯籠寄進にお心当たりのある方は、ぜひ一度酒井さんにご連絡をお願いします。


~寄進者のお名前と村名~
門真市内
◯三ツ嶌村 六右ヱ門、宇兵衛、儀八
◯岸和田村 重右
ヱ門、弥七
◯北嶌村 兵右ヱ門
◯打越村 喜助
◯桑才村 儀助、四良兵衛
◯稗島村 七左
ヱ門、仁左ヱ門、太助、新兵衛、安右ヱ門

大阪市
◯佐専道村(城東区) 弥七
◯放出村(鶴見区) 藤七
◯濱村(鶴見区) 弥左
ヱ門、徳左ヱ門、傳右ヱ門、九左ヱ門、八左ヱ門
◯下村(鶴見区) 六兵衛

大東市
◯新田村 嘉兵衛

※2015年8月末現在、打越村・喜助さん、新田村の嘉兵衛さん、稗島村の安右ヱ門さん、三ツ嶌村の儀八さんの子孫が確認されています。


※河内蓮根奉納行列とは

春日大社若宮おん祭前に神饌として使用される蓮根を奉納する行事で、河内蓮根の歴史や先人たちの苦労に思いをはせる機会として、2006年から実施されています。
取材協力 縄文e.m.工房 酒井則行さん

☆ 編 集 後 記 ★

これは門真市史にも残してほしい大きな財産の一つですね!!

門真に関わってきた者として、やはり門真と蓮根は切っても切り離すことのできない関係にあると、改めて痛感させられた1冊でした。

この制作者の酒井さんに色んなお話をお伺いしていた最中、酒井さんは非常に落ち着いた口調ながらも、口はとてもなめらかで「もっと話したい」「もっと門真のことを知りたい」という気持ちに圧倒されました。
そして当然のように、酒井さんの目からはキラキラとした輝きが放たれていました。

門真には、酒井さんのようにとにかく目の輝いた方々も非常に多くいらっしゃいます。
多種多様な交流に加えて、そうした人々がいることも、我々だけでなく、酒井さんにとっても門真の自慢の一つではないかと思います。

そうした人々がいるからこそ、門真の蓮根は今でも守られているのではないかと思います。
これからも末永く、門真蓮根が発展していってほしいと願わんばかりです!!
その一つのシンボルに、「門真れんこんヒストリー」があればいいでしょうね!!


編集部 T.Y.

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