小さい頃は真似事で新聞紙などを包んで遊んでいたことであろう「チャンバラ」。このチャンバラ、実は世界的に注目されているスポーツ競技！それが「スポーツチャンバラ」（略称：スポチャン）
相手の身体を剣で打つというシンプルなルールで、しかも全身運動にもなるうえ、小さい子どもから大人まで誰もが参加できる競技として、世界大会も行われる国際競技として徐々に認知度が高まっています。
そんなスポーツチャンバラで世界を舞台に活躍する姉妹が、大阪国際大学の学生だというので、お話を聞かせていただきました！

2人がスポーツチャンバラを始めたのは幼少時の頃。まず姉・美優選手が3歳のときだったといいます。
「お母さんがやらせたい！というので始めたことがキッカケでした。」（美優選手）
それから美優選手を追うように、周りの人たちも始めるようになっていき、妹・優生選手も3歳くらいでスポチャンの世界に入っていったそうです。

その後2人はみるみるうちに実力をつけて行き、ともに全国大会で活躍していきます。
特に大学生だけの大会である「全日本学生大会」へ姉妹揃って団体戦に出場。第25回大会（2018年開催）では準優勝を収めています。
「学生しか出場できない大会に優生と一緒に出場できたことがすごく嬉しかった」と美優選手はスポチャンキャリアの中での思い出に挙げています。

全国屈指の実力を誇る竹中姉妹ですが、特に妹の優生選手は屈指で、「優生が強いのは認めています」と美優選手も脱帽するほど。
中でも2018年12月に行われた「第43世界選手権大会 国別対抗団体戦レディースの部」では、優生選手が日本代表チームの大将に選抜！見事に日本チームを優勝に導きました。「女子では初めてだった国別対抗団体戦のメンバーに選ばれたことはすごく嬉しかったです」と優生選手。
そんな2018年は全国大会でタイトルを総ナメにする勢いでしたが、唯一竹中姉妹が揃って出場した「全日本学生大会」で惜しくも準優勝に終わり、「この大会だけは悔いが残っています」と優生選手は悔しさをにじませます。
「だからこそ、負けた人には勝ちたい！と思う気持ちは強いです」と優生選手。2019年は悔しさをバネにして、さらなる飛躍に期待が高まります。

スポーツチャンバラの魅力のひとつは、老若男女問わず、誰でもみんなができるスポーツであるというところです。
「チャンバラは昔ながらの”遊び”というイメージですが、立派なスポーツの一つ。ルールも難しくないので、誰でも始めることができ、体全身を使うので筋肉もついて健康にも良いんです」と姉の美優選手も力説。
彼女たちが所属する枚方スポーツチャンバラ協会「友心館」には多くの子どもたちからシニアまで幅広い年代の人々が一堂に会して練習をしています。「小さい子どもたちと関わることができるところも楽しみの一つ」と妹の優生選手も微笑ましく語ります。

特に美優選手は後進の指導にも力を入れており、大会へ向けた練習の傍らで子どもたちへの指導や普及活動にも精力的に取り組みます。
「大会で負けても意欲のある子どもたちに対しては積極的にフォローして、次に向けて一緒に励んでいきたいです」と美優選手。「教えていると初心に還ることもできる」と充実した様子で話します。

スポーツチャンバラの普及活動にも積極的に取り組んでおり、昨年末には門真の学童保育でも教室を行うなど努力されています。
「みんなにスポチャンのことを知ってもらいたいです。そしていずれは五輪種目になって、また日本代表選手として世界の舞台に立つことが目標です」と優生選手が話せば、美優選手も「海外も含めてもっともっと普及させていきたいです」と意気込みます。
竹中姉妹の活躍が大阪や日本のみならず、世界に羽ばたくスポーツとして、誰もが知っているスポーツとしてのチャンバラに繋がっていくことでしょう。