現在会員数1614人。全国で1200団体あるシルバー人材センターで、過去5年間の会員増加数が5位という、活動的で優秀な組織を引っ張る"生え抜き"局長だ。
「分家になってからでも5代目。本家は果たして何代続いているのやら」という生粋の門真人。自称"ミーハー"とあって「"作る漁業"のキャッチに惹かれて、近大水産学科へ。今や"今後の日本漁業のホープ"とさえいわれる同学科を卒業したものの、水産業には進まなかった。
理由は、南紀串本町の水産研究所での寮生活。「今のペレットと違って、当時は生エサ。毎朝のエサやりの生臭さを1年以上も経験して」嫌になり、卒業後は自動車販売の営業マンになった。しかし結婚で「時間通りにやれる仕事をして」と相手に言われて、2年でドロップアウト。そして選んだのが、設立3年目の同センターだった。それが今年で34年目を迎える。
ミーハーぶりを発揮して「大阪マラソン」にも56歳で出た。「体を動かすのは犬の散歩ぐらい」という男が、半年の練習だけで決断したことから、会員のシルバーたちが応援に駆けつけた。それが現在でも交通誘導などのボランティアでの参加としてつながっている。
同センターはイベントの開催や参加に積極的に取り組んでおり、動員力も高い。それだけに「人が足らないと、すぐにお願いされる」というほどだ。「元気な高齢者がひとりでも多く、支える側に回ってほしい」とし「門真が成功モデルに」と願う。
「門真はアップダウンがほとんどなく、どこへでも自転車で行ける。店も多い。物価は安い。高齢者には住み易い町だ」と"門真人"は誇る。（若野）